【しくじり先生のコラム②】株の失敗談から学ぼう!

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ー第1話からのつづきですー

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転職を機に投資家デビュー!

私が投資家になったきっかけは、第一話のとおり、貯金代わりに始めた自社の持株会からでした。

その頃はまだ何も考えておらず、たしか、cafeと服と雑貨を扱うような小さな店ができたらいいな~ぐらいの気持ちで、その資金を貯め始めたものです。
本業が楽しくなってからは、資格取得や週末学生的なことに使おうかなと考え始めていました。

使途はどうあれ、何かしら、次の第一歩を踏み出す時の資金ぐらいは自分で貯めておこうといった具合です。

ここで人生の転機が訪れました。

転職です。

仕事は楽しくてやりがいもありましたが(田舎者の生意気なクソガキがこんなことを言えるようになるなんて!笑)、当時、どうしてもやりたいことがあり、会社に内緒で受け、あれよあれよと1次→2次→最終通過。

これを機に、積み上げてきた持株会の株も一旦売り払うことに。
電力会社の株は買い始めた頃から下がり続けていたので、元本割れしていましたが、毎月天引きされており管理もしていなかったような「元々なかったような資金」なので、手元にまとまった形で入ったのはうれしかったのを覚えています。

と同時に、このまとまった資金を受け取ったところでどうしようかということに。

これまでは自社の株しか買い付けていませんでしたが…
とりあえず、すぐに使いたいわけでもないので、知っている会社を適当に買って、またほっとくかといった感じでした。

今みたいにスマホアプリが充実しているわけでもなく(※)、年金問題や金融教育がどうこうといった時期でもなく。
周りに個人投資家の仲間がいるわけでもなく、成行でだら~っと始めることになったわけです。

2014年の春。

7年前の転職が投資家デビューを後押ししてくれたわけです。

スマホ株アプリの進化

今では、アプリでほとんどのことができるようになりましたが、当時は四季報すら見ることもできず、銘柄と株価、チャート、反応の遅い板、前日比、適時開示ぐらいの簡単なつくりだったように記憶しています。
その後、ネット証券が次々と参入し、売買手数料もタダ同然となり、四季報をはじめとする会社情報や銘柄分析やチャート検索、フル板等の機能が備わり、検索や分析も随分楽になったなぁと感じています。

iphone5が出た頃ですし、当時のアプリ機能とは比べ物にならないのは当然ですよね。
こうした時代の流れに投資をするというのはとても大事で、こういった身近なところにも投資のヒントが隠されているものです。

身近な会社を取引する日々

いよいよ個別株を触り始めることとなったのですが、孤独に始めた私は、新興企業なんてものがあることすら知らず、とりあえず知っている会社を検索してお気に入り登録して、ニュース等を見ながら雰囲気的に上がりそうなところを売買していました。

それこそ、国内の電力会社を10社とそのグループ会社。普段から共に仕事をしてきた会社、自分や友達が乗っている自動車、飲食や買い物をする会社、時折、ニュースで流れるような会社…

本当に身近な銘柄ばかりを取引していたのを覚えています。

それまでは、まともに株価を気にしたことはありませんでしたが、個別銘柄を取引するようになってからは、毎日、気になるようになりました。
特に、仕事中は見ることができないので、昼休みまでが待ち遠しかったです。
仕事後にワクワクしながら、終値を確認し、その日の含み益や含み損を見て、一喜一憂していました。

株式投資情報の拾い方

株式投資に係る情報は、今でこそ、TwitterやYoutube、notesなどで凄腕の方々から情報を得ることができますし、自身で調べるためのwebサイトやツールが溢れています。
雑誌や様々な個人投資家の方の著書なんかも溢れていますね。
当時、私はまだYahoo!掲示板のポジショントークに踊らされていました。今振り返ると、当時の掲示板は今ほどトンチンカンではなく(失礼)、たまに凄腕と思われる方も多くいらっしゃった印象です。
掲示板からTwitterに移ってきた方も多いようですね。

信用取引の開始

ここまでは、現物取引だったのですが、繰り返すうちに多くの会社を知っていき、資産も少しずつ増えていたこともあり、私の中では「もしかしてこれまで勉強してきたことが活きているのかな?そんなに難しいことではないのかな?」という気持ちが出てきました。
元本は1.3倍ぐらいになっていたでしょうか。

変な自信を持ってしまった私は、思い切って信用取引口座を開設し、これまでよりも大きなロットで取引するようになっていきました。

東一の大型株を3000~5000株くらいのロットで取引しては、30円程上がれば売るというのを繰り返した結果、元本はすぐに倍になりました。

大した勉強もせず、かつ、時間もかけずに、たった2~3か月でその頃の年収分を楽に稼いでしまったわけです。

これが2015年春~夏頃、デビューから1年後のこと。
色々と勉強した今になって振り返ると、その頃の知識というものは皆無に等しく、リスク管理も全くなっておらず、恐ろしいことをしていたなぁと気づかされます。

誰もが勝てる相場?

さて、ここで、その頃の日経平均のチャートを月足で見てみましょう。

私がデビューした2014年から信用取引を開始した2015年の夏までは、右肩上がりの相場であったことがわかります。
当時、私は、身近なツールから情報を取っていたものの、地合が勝たせてくれているという認識はありませんでした。
むしろ、地合を左右するような金融政策や経済対策といったマクロ環境のことは知らず、個別銘柄さえ好調であれば、それでいいという認識だったと思います。

アベノミクスによる経済対策のなか、日経平均がひたすら上げ続けている時に、東一の大型株を売買していたのですから資産がコツコツ増えるのは当然です。

私は、マクロ環境がどうとか地合いがどうとか、そういった事の知識は知ってはいたものの非常に浅く、全く気にもせず、たまたま、その時に売買すべき銘柄を取引し続けていたのですから。

第一話で出たように、学生時代に得た知識や前職での経験、ついでに得ることができた会計知識やエネルギーや環境の知識等が活きたわけでもなんでもなく、ただのラッキーボーイだったのです。

結果の考察

株式投資において、株価における結果というものは、上がるか下がるかの2通りしかありません。
その値動きの裏には、様々な要因があります。
その要因を分析・考察することで、不確実な要素を消していき、より確率の高い方にポジションを取ることが重要だと認識しています。

この時のように、全体的に上向いているような外部環境によっては、多く広くを知らずとも、結果がついてきてしまうことがあるので、結果の振り返り時には注意したいところです。

「常に謙虚に」という姿勢が大事といわれますが、これは謙遜するべきとかといった内容ではなく、結果に満足せず、常に取引内容や要因を吟味し次に活かすべきという意味を含むものだと認識しています。

訪れる試練

元本が倍になった頃、また、大きめのロットにも慣れ始めた頃、試練が訪れます。

毎日毎日、コツコツと積み上げてきた利益が急に止まったのです。
こことここを見て、これがこうだったら、買いでOK。こうなれば利確しよう!といった手法(手法というほど立派なものでもありませんでしたが笑)が、全く通用しません。

利益を積み上げるどころか、毎日損失が積みあがり、増え続けてきた資産が減少に転じたのです。

これが2015年の夏ごろから始まった地獄でした。
上記のチャートを見ても分かるように、この頃から始まった下落トレンドは約1年間続きます。

株式市場から資金が抜ける?!

さて、この頃、何が起こっていたのでしょうか。

2015年6月にEUからのギリシャ支援プログラムが終了となったことから株式市場も世界的にも不安定な動きとなり、ギリシャショックといわれる下落相場が訪れました。

また、同じころには中国政府による人民元切り下げが行われ、中国発の世界同時株安(チャイナショック)が起きたのです。
それ以降、株式市場は非常にナーバスな展開となり、悪材料にいちいち反応するような状況に。

その後の急激な景気の落ち込みを織り込みにいった結果、 2016年の年明けには、原油安が一気に進み、1バレル60ドルほどあった原油価格は半値以下の30ドルを割り込む形となりました。

この結果、世界中の株式市場に流入していた「オイルマネー」が次々と引き上げられる形となりました。
それをみた機関投資家も一気にリスクマネーを引き上げる形に。

それはそれは恐ろしい相場で、毎日毎日、多額の資金が株式市場から抜けていったのです。

当時のみずほ総合研究所のレポート

コロナショックとの比較

記憶に新しい2020年のコロナショックは、たった1か月間の出来事でした。

その後は各国の迅速な経済対策や金融政策の打ち出しにより、下落前の水準(あるいはそれ以上)に戻すという見事な対応でした。
2020年4月以降、天国のような地合いが続きましたが、1年間も下落基調が続くというのは本当に地獄でした。

何をやっても、どこを買っても、毎日、寄り付きから多くの銘柄で大量の成行売り注文が出て「あぁ今日もか…」となったのを思い出します。

資産は、あっという間にピーク時の1/10となり、本気で「株を辞めたい」と毎日思ったものです。

この頃、記念に撮ったこのスクリーンショットは今でもお気に入りアルバムに入っていていつでもあの頃の感情を思い出せるようにしています

仲間ができた!

「今日こそ辞めたい…」

こんな地獄のような時期があったにもかかわらず、続けてこれたのは、下落相場が始まった頃、ひとりの投資仲間ができたおかげでした。
友人の友人で、私より半年ほど先に始めた3つ上の先輩。

「株やってるなら仲良くなれるんじゃない?」ということで、友人を交えて飲むことになったことから仲良くなりました。

最初は世間話でしたが、株の話を色々と聞くと、知っていることや考えていることが、とにかく多く深く、全てにおいて、次元の違いすぎる人でした。
出会ったのは2015年の夏ごろ。
資産がピークに達しようとする時だったので、私も少し自信があり、浅い知識と浅い見解で話していたのですが、今思うと恥ずかしい限りです。

その後の下落トレンドを共に過ごしながら、これはこうだからこうとか、こうなればこうなる確率が高いとか、今はリスクが高すぎるとか。毎日、教えてもらっては、気になることがあると家の近くまで行き飲みながら話す。週2回は必ず。

一番、励みになったのは、「株を辞めたい」と思っていた時に、辛いときこそ投げ出さないことを教えてくれたことでした。

「調子が良い時は誰もが頑張れるねん。すぐに結果に出るし、楽しいし、そういう時は自然とやる気が出るから。でも本当に頑張るってことは、辛い時こそ歯を食いしばって、今やれることを見つけて、それをひたすらやり続けることだって、小学校の時に友達が言ってたで。」と。

こちらは、今年になって読んだ本から多くの人に知って欲しいと思いながら、書いた記事ですが、正直、この頃を懐かしみながら、書きました。
つながる部分があるなぁと考えさせられました。

仲間かつ師

私より遥かに頭の良い人で、経済対策や金融政策、政策等は当然のように広く深く知っています。何より学ぶことが好きな人です。
他にもリスクとリターンの考え方、期待値の考え方、データの取り方や活かし方、東証のルール、それらを活用した取引などなど。

たった半年でこんなにも差が出るのか…
こんな人と同じ土俵で戦っているのか…
個人投資家ってこんなことまで知ってるの?…
更には、こんな無知な私が機関投資家やAIとも戦っているなんて…

自分がこれまでやってきたことや根拠のない浅い自信はすべてここに置いていこうと考えました。

その日から早速、四季報を買いに行き、隙間時間を見つけては開き、すぐに完読し、まずはすべての銘柄を知ることから始まりました。
業界動向を調査し、適時開示は毎日全てに目を通すように。

特に決算は大事で、主要決算や監視する銘柄の決算は必ず目を通し、ストーリーとして頭に叩き込んでいます。

仕事は種銭のため、仕事後は銘柄調査分析、休みは一冊でも多くの本を読み、毎日の食事や睡眠もすべて取引における良い判断をするため。

嘘だという人もいると思いますが、 本当に24時間365日を株式投資に費やすようになりました。

こうしてまずは姿勢から、それからマーケットに関する多くのことを教えてもらううちに、私はその人を師と呼ぶようになりました。

今でも毎日やりとりをし、お互いに取引内容や気づいたこと、考えていることを共有しています。

当然、師も同じことを坦々と繰り返すばかりか、それ以上のことを続けているため、その差は埋まらず、今でも私の遥か上をいく個人投資家です。

もともと読書は好きだったので、多くの本を読むことにもなりました。オススメの本を挙げていますので是非のぞいてみてください。

ーつづくー

第3話は、こうしてやっとひとり立ちした後のお話しです。

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株式市場では、初心者もプロも一つの戦場で売買しています。
個人投資家と言えど、プロが知っているような知識や情報は当然のように知っておかなければ負けるべくして負けてしまいます。
「THEO」のようにAIが自動で資産運用してくれるサービスもありますので、リスクヘッジの一つとして活用することをオススメしておきます。
債券や現物資産も組み合わせて運用するため株式市場全体が荒れるような場面で守備力を発揮し、資産運用に一躍買ってくれますよ(実体験です)。

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