【投資戦略】ブルーオーシャン戦略の応用

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こんにちは!個人投資家のsoiyaです!

世界的かつ歴史的な暴落だったコロナショックから2年が過ぎました。
その後の各国での金融政策が奏功し、株式市場は一時的な下落こそあったものの、2020年4月以降の1年半は右肩上がりの成長を見せていました。
この間で大きく資産を伸ばした方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、2022年に入ってからというもの米国株が軒並み調整局面に入り、年初来安値を更新する形となっています。

今回は、前回に引き続き投資戦略についてのお話しします。

投資判断と結果の検証を怠らず

冒頭にも書いたとおり、コロナショック以降を振り替えるとおおよそ右肩上がりの相場環境でした。

こういった外部環境のもとでは、投資判断の過程はどうあれ、「上がる」「利益が出る」という結果には繋がりやすいため、考えることや投資判断と結果に対する検証や見直しを忘れてしまいがちです。

自身のファンダメンタル分析は正しい、自身のテクニカル分析は絶対だ、自身の相場観は正しい、株って意外と簡単かも!となってしまいます。

そして、外部環境の変化とともに株高要因となっていた前提条件等が崩れた時に、誤ってつけてしまった自信が諸刃の剣となり、終いにはマーケットからの退場が待っているものです。

今回は、これまでの株高要因について改めて考えて、今後はどのような戦略が有効になるかについて考えてみます。

ブルーオーシャン戦略とは

ブルーオーシャン戦略とは、経営戦略論の概念のひとつで、2004年にW・チャン・キムとレネ・モボルニュによって提唱されました。従来存在しなかったまったく新しい市場を生み出すことで、新領域に事業を展開していく戦略です。
新市場を創造することにより、他社と競合することなく事業を展開することが可能になります。

イメージが湧くでしょうか。

つまりは、競争の激しい場所で生き残る事を考えるより、競争のない場所を作る・競争のない場所に移る事を考えましょう!という事ですね。

マーケットのマクロ環境

みなさんご存知のように、2022年は日本株ならず永遠に上がり続けるかのように思われた米国株でさえ年初来安値を更新する展開となってきました(2022.4月末時点)。

米国株は高値から20%下落したことで調整局面入りしたとも言われます。ダウやNASDAQ、S&P500はおおよそ1年前の水準に戻ってきました。

また、日経平均は2020年末、マザーズ指数に至ってはコロナショック中の水準まで押し戻されている形です。

この要因としては、FEDによる金融引き締めとそれによる米国債利回りの上昇、ロシア軍によるウクライナへの侵攻、これに伴う資源価格上昇によるインフレ、コロナ禍から十分な経済回復がない状況でのインフレが起こった事によるスタグフレーションなどなど、色々な理由がつけられています。

ウクライナ侵攻は読めなかったにしても、金融引き締めは昨年から挙げられていたリスクのひとつでしたし、金融相場の終焉は予測できたはずです。

株式市場は半年〜1年先を織り込むと言われますが、我々投資家としては金融相場の次にある業績相場や逆金融相場に向けて復習や準備をしておくべきでした。

企業業績としては、コロナ特需の剥落、資源価格上昇の影響(利益率の低下)は不可避、スタグフレーションによる実需(購買意欲や事業投資)の低下などなど懸念すべき事はたくさんあります。

おそらくこれから本格化する企業決算では、これらが数字として表れてくるでしょう。

業績相場への移行と言えど、これまで通りの好決算を期待した良い方向ではなく、悪決算とこれからの事を懸念しそれを織り込む形となる相場となりそうです。

かと言って全てが下がるわけではなく悪い業績を織り込み過ぎてファンダメンタル以上に下げ過ぎた銘柄は、悪材料出尽くしとなる可能性はありますのでそのような銘柄については毎日の監視を怠らないようにしたいところですね。

マーケットのミクロ環境

続いてミクロ環境(ここでは銘柄ごとに考えるべきこととします)ですが、2020と2021は、どこが一番盛り上がるのか、どこが一番パフォーマンスがいいのかという視点から銘柄選択をしていた事かと思います。
投資ブームにもなったことで、インデックス投資を積み上げるというのもひとつの戦略として有効だった事でしょう。

しかしながら、前述のように、今年は明らかに売り需要が買い需要を上回る「売られる年」です。

これまで人気化して誰もが欲しがり買われていたような人気銘柄は、今でもとても割安な水準にあるとは言えず、数十年先の利益成長まで織り込むほどに過大評価されています。

信用買残は多く=将来の売り圧が溜まっているだけでなく、下がれば下がる程押し目買い(と判断してしまう買い)が入り、信用買残はなかなか減りません。

それどころか日々の出来高は細っていくため、日々の出来高に対する信用買残の割合は悪化する一方です。将来的な売り圧は増える(又は減らない)のに、日々の出来高が細る事で売り需要>買い需要となり、捌くには(下方向に)大きく値を動かしてしまいます。

過大評価された人気銘柄をいつまでも触っていると資産を増やすために始めたはずの株式投資で資産を蝕まれ続ける事になります。

個人投資家の戦略

さて、このような相場環境の中では過去の成功体験を引きずりこれまで通りの投資手法を貫く形ではとても太刀打ちできそうにはありません。

そこで前述のブルーオーシャン戦略を投資戦略として活かせないでしょうかというところが今回の記事です。

四半期毎のパフォーマンスを求められるようなプロ投資家の世界では、上記のような大変難しい相場環境の中でも短期的な需給を読みながら結果を出さなければいけませんし、それが彼らの仕事です。

ましてや市場参加者全員が何を買っても儲かるような金融相場が終わり、これから待ち受ける(既に渦中にいますが)業績相場や逆金融相場の中ではまさに蹴落とし合いの中で、これに混ざって個人投資家が同じ時間軸で戦っていては、レッドオーシャンの中にうじゃうじゃいるサメの中に放たれたイワシのようなものです

わざわざそんな危ない海に飛び込んで右往左往するより、サメのいないリゾート地でゆっくり回遊していたいものです。

そう、ブルーオーシャンに逃げ込むのです。

ブルーオーシャン戦略を応用

前述の通り、マクロ環境とミクロ環境ともに、これまで通りの時間軸や銘柄選択、手法では通用しない事は明らかです。

いつまでも過去の成功体験にすがりついて、人気銘柄を売買したり、チャートに頼って抵抗線という名の地獄の入口ラインで押し目買いやナンピン買いを続けたりしていては、血で血を洗うレッドオーシャンでは生き残る事は難しいと考えます。

ではどうするか。

これまでの成功体験は捨てて新しいやり方を試す方が有意義な時でもあるでしょう。

○時間軸をずらす

○銘柄の選択基準を変える

○手法を変える

血で血を洗っている敵と同じ土俵に立たないように、ブルーオーシャンに移動するのです。

私の行動

ほんの一例に過ぎませんが、私の具体的行動を記しておきますので参考に…
(具体的な銘柄名も挙げていますがあくまでも参考であり推奨するものではないことを申し添えます。)

私は2022当初から、派手さはないが堅実な経営で確実に伸び続けている&今後も市場そのものが拡大傾向にある、にもかかわらずいまだ評価されていない不人気で地味な銘柄を探し出す事にしました。

これまで長くて1〜2週間のスイング目線での銘柄選択と手法だったのを、時間軸も長く取る事に変えました。

4076シイエヌエス

条件に合う銘柄は幾つもありますが、私は4076シイエヌエスを中心に据える事としました。

ビッグデータ分析やシステム構築を手掛ける企業でNTTデータや野村総研を顧客に持つIT企業です。

2022.1.11終値1530円に対して、2022.4.28終値1528円。

年明け時点ではEPS118.81円予想のPER12.9程度でしたが、2021.12月には2Q修正もしており、通期の業績上方修正は必至と見ていました。

この頃の私の予想ではEPS160円、配当性向30%で増配30→50円と予測を立て、もしこれが実現すれば1年以内に2倍を狙えるのではと仮説を立てました。

昨年まで1〜2週間のスイングを念頭に置いた銘柄選択基準を大きく変え、半年以内に今より上ならいいやと割り切ることにしたのです。

これはレッドオーシャンから逃げ、ブルーオーシャンへ移動する事を意識しての事です。

この頃のシイエヌエスの日々の出来高は1万株もなく信用買残も浮動株に比べて少ないものでした。「不人気」という条件にぴったりの銘柄です。

唯一気になるのは上場から180日後のロックアップ解除後の動きぐらい。
2月後半以降、出来高の伴う大きな下落がなければ大丈夫かなといった見方で監視もしていました。

2022.1.11から追い続け、少しずつ集めたシイエヌエスは、2月後半のウクライナ侵攻開始以降、市場全体がリスクオフとなり、多くの銘柄の株価が1/2、1/3となる中で底堅い防御力を見せてくれました。

上記のとおりEPSやPERを記載したのは、これらを最も意識したからで、銘柄選択の際、ダウやNASDAQ、日経平均などの代表的な指標よりも割安な水準にある企業であれば下値余地は限られ時間軸を長く取れると考えたからです。

私の当初の予想ではEPS160円でPER10倍ぐらいとなる修正が出る前提だったので、リスクオフ時の下げ局面でもある程度下値も限られるかなと思い、安心して見ていられました。この分析があったおかげで底付近でぶん投げることもありませんでした。逆にこれ以上の高PER銘柄はいくら高成長率と言えど割高とされて売られるリスクが高いのではと感じていましたので、これ以外の銘柄を保有していたとすれば怖くてぶん投げていたに違いありません。

シイエヌエスは一時買い値から10%程度の値上がりもありましたが当初の戦略通りに来たるべき時間軸のゴールが来るまでは何もしない事を貫いています。

欲を言えば現時点であっても10%でも20%でも上がっている事が望ましいのですが…笑

ただ、2〜3月はウクライナ侵攻で大きく下がる銘柄も多い中で良く踏ん張ってくれたなと思います。

その後、2022.4.12には3Q決算、2022.4.22には上方修正(EPS118.81→137.56)と増配(30→45)を発表。

修正内容は残念ながら私の予想には届きませんでしたが、4/28終値ベースでPER11倍。
想定通りに不人気を貫き笑、このまま5月末の配当落ち日を迎えそうです。
配当があることもひとつの条件としており、株価はトントンでも勝ちという精神状況を作りたかったからでもあります。

頑固一徹にやり抜く

戦略と言うのはゴールありきなもので、想定外の事でも起こらない限り、コロコロと変えるものではありません。

年初から今年はブルーオーシャンに逃げ込むことを決めて、それを実行に移しています。
当初の仮説を検証している最中に試験を中止してまで、わざわざ血の海に帰る必要はないのです。

また、様々なデータやチャート等のテクニカル指標を読み、臨機応変に売買する事も立派な技術ですが、どっしりとした戦略を決めほぼほぼの出来事は想定内として頑固一徹貫き通す事(何もしない事)も立派な技術の一つだと考えます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

この先、どうなるかは分かりませんが、戦略を持ち自分流にどっしり戦う術を持つ事も必要です。

私の保有銘柄は、株価はほぼトントンですが、安心して企業の成長を見届ける事ができていますしパフォーマンスでも各指標には負けていません。

むしろ多くの銘柄が大きく下げ、多くの投資家が結果が奮わない中で相対的には良い結果かなとも思います。

とはいえ、投資家がやってはいけない行為のうち「他人と比べる」事が挙げられますし、私もそう思いますので、淡々と戦略を貫くだけと考えています。

一生懸命に動いているにもかかわらず、結果が伴わない時期が続く事は意外にも苦しいものです。

一度、自分なりのブルーオーシャン戦略を立て、気楽に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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