投資家が知っておきたいクラウドサービス(IaaS.PaaS.SaaSの違い)

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こんにちは!
個人投資家のそいやです!

投資をするにあたって色々な企業の成長性を調べる事になりますが、様々な業種における急速なIT化の流れから、IT系の企業を調査、分析する事は必須かと思います。

しかし、IT業界で用いられている用語には専門的なものも多く、イメージがわかなかったり理解しづらい事が多いです。

ここでは投資家として抑えておきたい基本的なIT用語の中でも「クラウドサービス」についてなるべくわかりやすくお話ししたいと思います。
基礎をしっかり理解しないまま調べ出すと、間違った方向にどんどん突き進む事になりますので、最初の段階を大切にしましょう!

なお、わかりやすさを重視してますのでIT専門家からすると少し違うぞ!?というところも出てくるかと思います。ITの仕事に活かしたい人や専門的に勉強したい方は専門書等を読む事をオススメします。

コンピューターの仮想化とは

IT技術の中でも、クラウドサービスは急速に普及が進んでいますが、クラウドサービスを理解するにあたり、先に理解しておきたい技術として「コンピューターの仮想化」が挙げられます。

一般的に仮想といえば、実際にはないもの(仮のもの)を想像するようなイメージですよね。

では、「コンピューターを仮想化する」とはどういうことでしょうか。

これは、ざっくり言うと1台のコンピューターを何台かのコンピューターとして使う技術(使えるようにする技術)を言います。

コンピューターが生まれてしばらくは、コンピューター1台は1台として使われていました。
コンピューターの性能は時代と共にどんどん高性能なものになっていきました。

例えば、これまであなたが、職場で使っているノートパソコンはあなたがあなたの為に1人で使っていました。このノートパソコンというコンピューターも当然、技術の進歩と共に高性能なものが生まれてきました。

しかし、使う人によっては、1日に1時間使えたらいい人やインターネットさえ見れたらいい人、WordとExcelだけ使えたらいい人等、その性能をフルに使う人がいないのも事実です。「性能的に」1人1台必要かと言われるとそうでもないのなら、使い分けによるシェアリングができればより効率的ですね。

そこで、コンピューターを内部で切り分けて、いかにも数台あるかのように使えるようにする技術が生まれたのです。
これがコンピューターの仮想化です。

職場にあるPCで、Aさんはユーザー名+パスワードで自分のPCとしてログインして使い、使い終わったらログオフする。
Bさんも同じPCでユーザー名+パスワードでログインして、自分のPCとして使い、使い終わったらログオフする。
なお、この時、AさんはBさんが使用している時の内容はわかりませんし、BさんはAさんの利用状況を知ることもできません。

こうすると、1台のPCをあたかも2台あるように使っていますよね。これは、PCを内部で2つにぶった斬ってるからなのです。

これを更に大きなコンピューターで行うと…
バカでかい一つの大型コンピューターを内部的に1000個に切り分けて、あたかも1000台のPCがあるかのように使ったり、500台はA社◯◯部+500台はA社△△部で、とか、500台はC社+500台はD社で使うといったような使い方もできます。

イメージでいうと、マイホームとシェアハウスのような関係でしょうか。
これまでは、マイホーム所有者だけが使えた部屋がありましたが、いくつかの部屋は持て余していました。
これではもったいないので、部屋ごとに切り分けて、鍵をつけることでプライベートを守りつつ、他の人にも分けて使えるようにするといったような感じです。


こういった使い方ができるようになったことで、コンピューターを使う側も売る側も設計する側も、用途に合わせて様々な使い方ができるようになったという素晴らしい技術なのです。

コンピューターのクラウド化

さて、この仮想化という技術はIT業界で大きな変化を作るキッカケとなりました。この技術によりコンピューターのクラウド化という発想が生まれ、一気に普及したのです。

「クラウド」は、よく聞く単語ですがしっかりと理解しているでしょうか。たまに「クラウドを作っている会社」って感じで「???」な表現も見かけますのでしっかり理解しておきましょう。

仮想化という技術が生まれたおかげで、上記のようにバカでかいコンピューターを内部でぶった斬って複数の利用者や複数の会社で分けて使う事ができます。

利用者はイーサネット(分かりやすく言えばインターネットの事なのでこれからインターネットといいます。)を通して、そのバカでかいコンピューターにアクセスすることができればあたかもそこにPCがあるかのように利用できます。ここでいうPCは処理をするコンピューター本体の事で画面やキーボードの事ではありませんのでご注意を。

とすると、コンピューター本体はインターネットで繋がっていてアクセスさえできれば、どこにあってもよいですよね。

たとえ、コンピューター本体が雲の上にあっても。

この考え方をクラウドと言います。

クラウドとはcloud=雲というところから生まれた言葉で、こういう考え方の事だと理解しておきましょう。

データセンターとは

クラウドという考え方を導入し、どこかの会社が所有しているバカでかいコンピューターの一部を借りるようにすることで、自分の会社で高性能なコンピューターそのものを購入したり、サーバー室を置いて室温管理をしたりといった設備管理をしたりといった事を考えなくてよくなります。

このバカでかいコンピューターを設置する場所にデータセンターがあります。
データセンターは、セキュリティ対策や地震等の災害対策、室温管理や入退室管理等の基準が守らており、その目的や重要度に合わせてデータセンターを選択することになります。
これには、ティア1〜4というレベルがあり、そのレベルによって厳しい基準が定められています。

このデータセンターの「場所」を貸してあげることで収益を上げているところがデータセンター関連銘柄です。
場所を貸し出す以外にも、データセンターにコンピューターを置いて、仮想化した環境を貸し出す事だってできます。

コンピューターの構成

さて、上記のクラウドサービスには種類があるのですが、その前に理解しておきたい事があります。コンピューターの構成です。
そもそもコンピューターというのは、機器だけがあっても動きません。

あなたが神様になったとして、粘土から人間を作り出すという図工の時間に例えてみましょう。

粘土そのもので人間の形を作っても動く事はありません。
粘土は粘土です。
しかし、それに考えたり指令を出す「脳」を搭載し、その指令を手足に伝える「神経」を通します。
あとは命を吹き込めば、人間として「目や口、手足等」が動きそうですね^^

これと同じように考え、

粘土=機器そのものであるハードウェア

脳=色々な指令を処理するOS

神経=OSからの指令を伝えるミドルウェア

目鼻耳口手足等=目的によって使い分けるアプリケーション

と考えると分かりやすいかと思います。

これらを踏まえて、クラウドサービスの種類について、もう少し深掘りしてみましょう。

IaaSとSaaSとPaaS

クラウドサービスには、そのサービス形態によって大きく分けて3つの種類があります。

場所だけを貸し出すのは正確にはクラウドサービスではないと考えています。なぜならこれは大家さんのようなものだからです。

ただし、もともと自社にあったITインフラをデータセンターで構築するということ自体はクラウドを利用したインフラ構築になります。

これを踏まえて、IaaSとPaaSとSaaSの3種類について説明しましょう。

IaaSとは

IaaSとは、infrastructure as a serviceの略で、インフラの部分のみを貸し出す形態です。

具体的には、データセンターの場所とコンピューターというハードウェアだけを貸し出して、残りのOSやミドルウェア、アプリケーション等は自社で調達・構築してもらう形態です。

先の例で言えば、場所と粘土までを貸し出す形態です。脳や神経等は別に調達する必要があります。

粘土にあたる部分は、大型で信頼性の高いコンピューターであることが求められる為、国内メーカーでいえば、富士通・東芝・日立・NECなどなど、みなさんも聞いたことのある情報通信機器のメーカーさんが多いです。

PaaSとは

platform as a serviceの略で、プラットフォームの部分までを貸し出す形態です。

プラットフォームとは、「基盤」とか「土台」の部分を指します。粘土だけではなく、脳までは揃えておきますよといったところでしょうか。

PaaSは具体的には、場所とハードウェアとOSまでを貸し出されている事が多いようです。借り手の目的に応じて、どこまでをプラットフォームとするかにもよるので、(例えばゲーム製作という目的が決まっていればアプリケーションの多くで基本的に使われているようなミドルウェアは標準装備していますといったように貸し出すところもあるかと思います。

OSは、MicrosoftやAppleのMac OSが有名ですが、他にはLinux等もありますね。

IT系に投資する際、マクロ環境を見る時には、こういった会社の米国会社決算をサマリーだけでも読んでみて、大きな流れを見ておく事も大事ですので、頭の片隅にでも置いておきましょう。
ちなみにぼくは米国主要企業の決算をつぶやいてくれる方をTwitterでフォローしています。

SaaSとは

software as a service の略で、ソフトウェアを提供することをサービスとしている形態です。

ソフトウェアを製作している会社が、クラウド環境を使いサービスを使えるよう構築します。
わたしたちはモノを見たい時は目、ニオイをかぐときは鼻、音を聞く時は耳、喋る時は口というように目的に合わせてその機能を持った部位を使いわけていますよね。この使われる部位がソフトウェアにあたる部分だとイメージしてください。
ソフトウェアの利用者はそのソフトウェアをインターネット上で使えるようにする事で収益を得る形態です。

少し前までは、使いたいソフトウェアがあれば、インターネット上やCD-ROM等を購入し、自身のPCにダウンロードして使っていました。

これをクラウド環境におかれたコンピューターにダウンロードするようにして、利用者はインターネット上でアクセスすることで、そのソフトウェアを利用できるようになります。

ソフトウェア購入やダウンロードやセットアップの手間、その後の管理等も含めると、利用者からすると楽になりますし、提供する側も一元的に管理ができてこちらも効率的です。

ソフトウェアを開発する企業は、このクラウドサービスという形態にシフトしていっています。

ソフトウェアを開発するA社は、IaaSやPaaSという形でコンピューターやプラットフォームを借り、その上にソフトウェアを構築し、SaaSとして売り出す。
(もちろん、自社のサーバー室で構築したりといった形もあります。これは自社の持つ建物やハードウェアとった資産の状況によって、何を選択するかは経営手腕によるところかと思います。)

この場合、IaaSやPaaSに係る費用は固定費となります。
SaaSとして利用するお客さんが増えれば増えるほど、当然に利益は増えます。
環境を構築し、提供を開始した時点でも当然に固定費はかかります。
当初は赤字であっても、利用者がだんだん増えていき、IaaSやPaaSの固定費を超えてくる「損益分岐点」を超えれば利益が一気に伸びていきます。
この期待を織り込みにいくので、有望なソフトウェアをクラウド形式で提供している会社はPERが高い傾向にあるのですね^^

どんな企業があるのか

仮想化に始まり、クラウドサービスについて説明してきました。
では、これらを提供する企業にはどのような企業があるのでしょうか。

まず、データセンター関連ですが、大手は、NTT系のデータセンターです。
中小型株では、4423 アルテリアネットワークス3778 さくらインターネット4761 さくらケーシーエスが有名なところでしょうか。

SaaSとしては、AmazonのAWS(多種多様なサービス)やSalesForce(営業支援ツール)が世界的にも有名です。
日本国内においても、このサービスを使えるように環境構築の支援業務やソリューション業務をしているところに、3915 テラスカイ4434 サーバーワークスという会社があります。
AWSやセールスフォースは、利用する企業が増えているので、これらをよく知ったうえで導入支援をしている会社は当然に恩恵を受けますね^^(直近の決算も2社とも素晴らしいものでした。)

また、国内においてもSaaSでソフトウェアを提供している企業でおもしろそうなところはいくつもあります。

●店舗で使われているPOSレジをクラウド環境で利用するようにした4431 スマレジ
●勤怠管理システムをクラウドサービスで提供する4397 チームスピリット
●仮想デスクトップを構築する支援業務やソリューション事業を行う3565 アセンテック
●ワークフローソフト販売からクラウドサービスも提供している3969 エイトレッド

●人材を顔写真付きでマネジメントするシステムを構築している4435カオナビ

●社内にある全ての名刺を集約し、ビジネスプラットフォームを構築する名刺管理サービスを提供する4443 Sansan

●ちなみに今回の話で出てきたミドルウェアの専門屋として、3698 CRI・ミドルウェア3907 シリコンスタジオといった会社もあります。Googleがゲームをクラウドで提供することを始めたことで一時期盛り上がりましたが今後の動向も楽しみです。

ほんの一部で、大型・中小型にかかわらず、今後が楽しみな企業がたくさんあるので見つけてみてください^^

いかがだったでしょうか。理解は深まったでしょうか。

企業調査をするにも、まずはこういった根本的なところを理解しておかなければ、どうなれば売上が増えるのか、固定費や管理費はどうなるのか、その結果営業利益はどのように推移しそうかというところが見えてきません。

特に、企業分析の結果、損益分岐点を超えてくる時期が見えてくれば株価上昇に伴う大きなリターンを得る確率も高まります。

そういった点に着目して、企業分析にのぞんでみてくださいね^^

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