【銘柄調査と投資思考の形成】身近な会社(4901富士フィルム)を調べてみよう!

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こんにちは!
個人投資家のsoiyaです!

株式投資をしていると、時に、画面の中で数字がガチャガチャ動いているだけ。という感覚になる事があります。

私達は投資家として企業の成長を見守るべきです。
また、そのような姿勢を大事にしたいものです。

今回は自分の生活に馴染みのある会社から、投資したいと思える会社を探し、かつ、掘り下げてみるという事をやってみようと思います。

身の回りの銘柄を意識しよう!

さて、みなさんは普段生活していてたくさんの株式会社にお世話になっている事を意識したことがあるでしょうか?

電気を使いながら◯◯電力株式会社の事を考えたり、ガスを使いながら◯◯ガス株式会社を考えたり。
テレビや冷蔵庫、洗濯機はどこの株式会社が作ったものでしょうか。
またそのメーカーは、使っている電気・電子部品をどこから調達しているのでしょうか。

またまた、その部品を作る株式会社は、更に小さな部品である半導体やネジなどをどこから調達しているのでしょうか。
更には、その商品を工場から小売店まで運ぶ運送業に属する株式会社をどれだけ知っているでしょうか。

小売店は電気屋だけでもいくつもありますね。

こうして考えていくと、本当にたくさんの株式会社によって生活が成り立っている事が分かります。

電化製品だけを考えてみてもこれだけあります。

日本が誇る自動車産業、食品や外食産業、衣料品、旅行などなど。

挙げ出すとキリがないのでこの辺で…

こういった中から、自分の好きなメーカー等に投資するのもひとつの手ですが、今回は、もう一歩踏み込んでみましょう!

4901 富士フィルム

生活に身近な会社には上場していることが多いので、名前を聞いたことがあるところは、イメージしやすいかと思います。

例えば(私はこういう会社が好きなのですが)、国内でも有数の優良企業である【4901 富士フィルム】について考えてみましょう。

あなたは富士フィルムと聞いて、何をやっている会社だと答えるでしょうか。

富士フィルムは、フィルムという名前の通り、カメラのフィルム事業からスタートしました(1934年1月に大日本セルロイド株式会社の写真フィルム部から事業を分離継承し設立)。

(株式投資をしていない)一般的な人からすると、「カメラやフィルム等の写真関連!」「結婚式の二次会等では定番の「チェキ」も良く使うよ!」という方も多いかと思います。

最近では一眼レフ等の高機能なカメラが人気の一方で、古き良きを楽しむ為、あえてフィルムカメラを使うこともあるみたいです。

私もカメラは好きで、たまに「写ルンです」を使ったりします。

富士フィルムのカメラやフィルム(富士フィルムホームページより)

さて、既に株式投資を始めている方は、富士フィルムはどんな会社だと答えるでしょうか。

富士フィルムは、実際には、写真関連の事業(イメージング)が占める売上の割合はそんなに大きくなく、今では医療機器や医薬、再生医療等に力を入れています。
(ドキュメントは富士ゼロックスによる事業です。)

富士フィルムが医療??

どういうことでしょうか。

富士フィルムの技術力

富士フィルムは写真用のフィルムからスタートしました。
社名にフィルムとつくぐらいですからその技術力は確かなものです。

カメラのフィルムというのは非常に繊細で、ホームページによるとマイクロメートルレベルの非常に薄い膜を均一に、かつ、光学的に歪みなく作る技術を持っているそうです。

更には、発色剤やUV吸収剤等の物質をナノレベルで設計し、何層も同時に、高速・均一に塗布することが可能な技術力を有しています。

富士フィルムホームページより

どうでしょうか。
こうやって見ると何気なく撮って現像する写真も、こういったマイクロやナノレベルといった細かな技術力があってからこその事だったんだなぁと気づかされますね。

そして、この技術力をフィルム以外の事業に活かしていく必要があったのです。

技術力だけではいつか追いつかれる

さて、フィルム事業で成長してきた富士フィルムですが、国内他社の技術力もだんだんと追いつき、しばらく経つと中国や韓国等の海外にも追いつかれ、競争力を確保できなくなってきました。

こうして他社や他国の技術力が追いついたことによって、競争力を奪われていった会社はいくつもあります。

例えば、テレビひとつを取っても、2000年代ではSONYや東芝、SHARP、パナソニックなど大手が作っていましたが、今ではLGやHisenseなどの中韓メーカーが出てきて価格競争が生じて儲からなくなってきたり、SHARPはいつのまにか台湾の鴻海精密工業の傘下になっていたりとしています。

こういった波はフィルム業界でも過去に起こりました。

明暗が分かれた富士フィルムとコダックの業務多角化!

イメージング業界で時代の波が訪れた時のことが語られる時、アメリカのコダックと富士フィルムの話がよく例に出てきます。

コダックは世界一のフィルムメーカーで超優良企業でしたが、デジカメの時代になり、フィルムでは生き残れなくなる時代が到来しました。コダックは事業の多角化にそれほど力を入れず、事業の集中を図りました。

一方で、富士フィルムは上記のようなマイクロ・ナノレベルの技術力を活かし、化粧品や医療関連等に応用し、事業の多角化に成功したのです。

コダックと富士フィルムの明暗をわけた話については、コアコンピタンス経営のお手本としてビジネス書や記事等もいくつかありますので、調べてみて下さい。
(富士フィルムの事業多角化やコアコンピタンス経営の詳細については、富士フィルムのホームページ等も参照してみてください。下にもリンクを貼っておきます。)

なによりびっくりすることに、世界で初めてデジカメを発明したのは、コダックの技術者だったということです。
皮肉なものですね。

以下は富士フィルムのホームページからの抜粋です。

富士フィルムHDが取り組む再生医療

さて、富士フィルムが現在力を入れている分野が再生医療です。

私たち人間の体はもともと受精卵というひとつの細胞から分裂や成長を繰り返して出来上がったものです。
ひとつの細胞が分裂していくことで心臓ができ、内臓ができ、骨ができ皮膚ができて、人間の一つのからだになっています。

この分裂の過程にある細胞は幹細胞と呼ばれます。

木でいうところの幹となるような細胞といったところでしょうか。

臓器や皮膚、骨などの組織が怪我や病気により壊れてしまった時に、こういった細胞を用いることで、再生し、回復することを目指す医療です。

富士フィルムでは、この分野にも力を入れています。

7774ジャパンティッシュエンジニアリングは富士フィルムHDのグループ会社で、特に力を入れている会社です。
膝軟骨や火傷をした皮膚に対して再生医療を行っています。

実は私が投資家の勉強を始めた時に、私に投資を教えてくれた先輩が、「株はバイオから始めろ!」と教えてくれました。
その頃に自分で初めていろいろと調べて買ったのが、この7774ジャパンティッシュだったのです。私にとってもすごく思い入れのある会社です。

カメラ事業と医療事業は全く関係のない分野にも思えますが、基礎技術を辿ってみると、不思議とフィルム会社から再生医療にたどり着くような事があるのです。

知識に広がりと深みを

ここまでとりとめのない話が次々とでてきました。

フィルムの技術、コダックとの明暗、再生医療…

私は、もともとフィルムのことも再生医療のことも全く知りませんでした。

しかし、たった1社、富士フィルムという身近な会社を少し掘り下げて調べてみることで、様々な業界を知る事に繋がります。
そして関連づけることで忘れにくくなりますし、興味をそそります。興味を持って調べた事は余計に忘れませんし、効率が良くなります。

これは何も富士フィルムだけではありません。
ユニクロを展開するファーストリテイリングと柳井さんのこだわり。
ソフトバンクグループと孫会長の投資哲学や成功談。
日本電産を調べると永守さんの経営哲学やM&Aの考え方等にもつながるでしょう。

このような大きな会社ももちろん、新興企業でも同じように色々なストーリーがあり、ライバル企業がいて、それぞれの経営理念や事業戦略があります。
そうして調べていくと、自分なりに「伸びそうな会社」というのが分かってきそうです。

このように1社を深く調べてみることから広がりを持たせてみましょう!

そうすることで知識に広がりと深みが増していくのです。

広く浅く調べることは所詮浅いままで終わります。
しかし、1つ深い知識を持っておくと、その深い知識は他社を調べる際に知識の応用が利くため(あの技術と同じような事か~とか業界の流れとか)、効率が良くなるのです。

こうして、知識の好循環を生み出していきましょう。

※さらにここから企業分析や財務分析等を通して、実際に投資できるかを考えます。企業分析や財務分析はまた別途お話しします。

投資の副産物について

ぼくは株式投資を本格的に始めるまでこういったことを知りませんでした。

しかし、このような会社を見つけては調べて、関連記事を見つけては、読むたびに一つ賢くなった気がして、社会人として成長した気がして、銘柄を調べるたびに胸が躍ります。

上記のように知識に深みを持たせたり、知識の好循環が生まれたりすることで、モノゴトを見る視点がガラリと変わる事は必ず実感する時が来ます。

更にこれが仕事や私生活のなかに活きてきたりすると、投資家になってよかったな~!となるわけです。

こうなるともはや株式投資にかける時間そのものが自分への投資となっていたことに気づきます。

これこそ私が大事にしている【投資の副産物】です。

このような姿勢・心持ちでやっていると、資産の増減以上に、人として絶対に成長できますのでみなさんも自分なりの副産物を探してみてください

※ここで取り上げた個別銘柄について売買を推奨するものではありません。投資判断は自己判断・自己責任でお願いします。

↑お金の生存戦略「THEO」について↑
株式市場では、初心者もプロも一つの戦場で売買しています。
個人投資家と言えど、プロが知っているような知識や情報は当然のように知っておかなければ負けるべくして負けてしまいます。
AIが自動で資産運用してくれるサービスもありますので、リスクヘッジの一つとして活用することをオススメしておきます。
債券や現物資産も組み合わせて運用するため株式市場全体が荒れるような場面で守備力を発揮し、資産運用に一躍買ってくれますよ(実体験です)。

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それから家族や友人、職場の同僚等にも拡散いただき、広く読まれると嬉しいです。よろしくお願いします。

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コメント

  1. 松千代 より:

    こんにちは。
    先ずはポチっと応援しました♫

    なるほどです。副産物という考え方、とても興味を持って拝見させていただきました。たしかに、さらっと済ませるのではなく、そこから違った角度のものを発見すると、自分の成長にもつながりますね。

    大変参考になりました。

    • 匿名 より:

      松千代様
      お読みいただきありがとうございます。
      多くの方がこういった意識を持てば日本の株式市場はまだまだ成長余地があると思っています。
      今後も記事を書いていきますのでどうぞよろしくお願いします^^

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