こんにちは!
個人投資家のsoiyaです!
これまで【株式投資の始め方】では株式投資を始めるにあたり、必要な考え方等を、【投資家の必読書】ではオススメの本を紹介してきました。
さて、今回は、個別銘柄について書きたいと思います。
ご自身で銘柄を調べる時の参考にしてみてください。
※私は投資運用業及び投資助言代理業者ではありません。個人的なレポートで売買を推奨するものではありませんので御留意ください。

個別銘柄を調べるにあたって
個別銘柄を調べるにあたって、ただキャピタルゲイン(値上がり益)の為に、お金の為にという考え方で調べたり、チャートがどうこうと調べたり、イヤイヤ調べたりといった事はすすめていません。
これから先は、少なくともこちらを読んだ上で事業の成長と自身の成長を念頭に読んでみて下さいね。
USEN-NEXT HDの事業内容
前置きが長くなりましたが笑、まずはUSEN-NEXT HDがどういった事をしている会社なのかを見ていきましょう。
HDというのはホールディングスの略称で持株会社のことです。
いくつかの会社を持株会社として傘下に持ち、グループ経営をしています。決算はそれらの成績をがっちゃんこします。
【ワンチーム】ということですね笑
2017年に株式会社U-NEXTが、株式会社USENを吸収合併する形でホールディングス体制となりました。
さて、その事業領域ですが、
店舗サービス事業、通信事業、業務用システム事業、コンテンツ配信事業、エネルギー事業、メディア事業、その他事業と多岐にわたります。
USENと言えば飲食店や小売店舗等で流れている音楽を配信しているイメージでしたがこんなにも多くの事業を手掛けているのですね!
詳しくは決算短信のセグメント別報告と一覧をご覧ください。



コンテンツ配信事業
「USENといえば、音楽配信!」と答える方も多いと思います。
飲食店や店舗で流れている音楽はUSENが多いみたいです。アパレルで働いてる友達も「最近USENの何チャンネルをよく流してる」とか「気分で変えられるからいい」と聞いた事があります笑
また、USENでは動画も配信しており(U-NEXT)、そのコンテンツ数(見放題動画の配信数)は、NetflixやAmazon、DAZN、Hulu等の他社と比較してもダントツの1位!

その代わりと言ってはなんですが月額は少し高め設定で、他との差別化はここにあるようです。

ちなみに今、31日間無料お試しで利用できるサービスがありますので使ってみてください^^(↓↓無料登録はこちらから↓↓)

実はぼくも10月にこれを利用して、残念ながら動画は解約したのですが、音楽配信が良すぎてこちらは契約を続行しました笑
これを使い出すと国内外問わず流行のミュージシャン、懐かしのミュージシャンの音楽を月500円程度で聴き放題!
まんまと罠にハマったわけです笑
これに限らず、コンテンツなら自分でも使ってみる、飲食なら自分でも行ってみる、といった事はとても大事です。
投資家として、事業に投資するのですから(^^)
エネルギー事業(USENでんき)
さて、音楽と動画の配信サービスについてはUSENらしいな〜と思いますし、個人向けに今後も伸びていくんだろうなと思います。(なんせ自分も気に入ってますから笑)
次にぼくが注目している「エネルギー事業」について少しだけ。
ご存知のように電力小売が自由化されてからしばらく経ちます。
家庭用でも進んでいますがみなさんは切り替えましたか?
さて、USENでは、東京電力と事業提携しており、高圧小口の顧客をターゲットに営業しています。
USENでは昔から契約している飲食店や小売店、中規模オフィス等で音楽配信を通して契約実績があるので、この顧客データが活きてくるのでしょう。こういったまだ数字に表れてきていないけども財産となりえるものを見つけだすとワクワクしてきます^^
さて、このエネルギー事業は、来期から黒字化する見込みでしたが1年前倒しで今期から黒字化する予定のようです。
この事業でターゲットとなる飲食店やスーパー、コンビニ、中規模オフィスはボリュームもあり市場規模のレンジとしても大きいため期待しています。
セグメント別の業績を見ると現在、このエネルギー事業だけが赤字なので、この分野が伸びてくるとその分グループ全体の収益を押し上げていくことになるため、これからがおもしろそうです。
今後はガスにも力を入れていくようですね。


業績と業績予想は好調!
さて、主な2つのセグメントについてお話ししましたが、残りのセグメントもまだまだ伸びそうなので、調べてみてください。
次にこれまでの業績と業績予想についてです。

過去5期に渡り、売上・利益ともに右肩上がりです。
また、来期も売上や営業利益や経常利益は伸びます。が、税効果がなくなり純利益は減となります。
配当予想は5→8円の増配を予想しています。
また、最近、株主優待の拡充も発表し、それを好感した買いも入っているようですね。

有価証券報告書によると、第10期(2017.10月期)において、株式会社USENを子会社化(吸収合併)した関係で売上が増加しています。
ここで見るべきは、「投資活動によるキャッシュフロー」で、この合併により500億超の投資が生じていることです。

株主構成と浮動株
株主構成と浮動株の数についても、銘柄を調べる時に重視しています。
USEN-NEXT HDは、約6000万株を発行済です。
つまり、全ての株式を買い占めようと思うと、6000万株分の資金がひつようということです笑
しかし、この中には、社長や役員、資本業務提携している企業、年金等を運用委託されている信託口等、簡単に売らない人たちがいます。
これを特定株主と言います。
ぼくら個人投資家は、全体数から特定株主が持つ株式を差し引いたものを売買しているといっても過言ではありません。
これを浮動株といいます。
浮動株が少なければ少ないほど、プレミアがつき、受給が引き締まるということですね^^
USEN-NEXT HDの株主構成は次のとおりです。
ここから計算すると、浮動株はおよそ200万株ぐらいと推定されます。
※四季報によると浮動株2.3%とあるので、6000万株×2.3%=140万株としてもよいのですが、四季報では一人50単元株(つまり5000株)以上保有されているものを特定株としています。
ちょっとした大口ならそれぐらいは余裕で持つことができますし、特定株のように滅多に売らないということはないので(ぼくもこれぐらいの数量で色々な銘柄を売買していましたが、何回も買って売ってしていたので、到底特定株とは言えないですよね)、私の感覚としては200万株ぐらいとしました。)
自己資本比率と有利子負債
さて、ここまで事業内容はまだまだ伸びそうとか、業績も右肩上がりとか、浮動株が少ないとか、良い事ばかり書いてますが買うにはまだ早いです笑
気になる点がひとつ。
自己資本比率が14.9%と極端に低いのです。
これは上記のUSEN株式会社を吸収合併した時の資金調達として、長期資金の借り入れを行ったことが影響しています。
どういうことでしょうか?
貸借対照表(バランスシート)を読む
自己資本比率というのは、負債のうち、返さなくていいお金がどれだけあるかというのを比率で表したものです。
貸借対照表(バランスシート)を見てみましょう。


バランスシートは、バランスというだけあって、資産の合計と負債の合計は同じになります。
例えば、個人の家計にあてはめてみると…
[資産の部]
現金100万円の預貯金、2000万円の家、400万円の車があるとすると資産の部は2500万円です。
[負債の部]
家のローンが1500万円、車のローン400万円、新築祝い100万円、給与所得400万円とすると負債の部は2500万円となります。
ここで給与所得が負債?となると思いますが、給与所得を得る為には働かないといけませんね。給与所得は労働の対価なので、その分「労働しなければいけない負債」だと考えてください。
この例だと、給与所得(労働量)と新築祝いの500万円は誰かに返さなくていいお金です。逆にローン2000万円は借りてるお金なので返さなくてはいけません。
この返さなくていいお金の比率が自己資本比率です。
この場合だと500÷2500=20%となります。
上の例を読んで、年収400万円なのにローン借りすぎ!と思ったでしょうか?
感じ方はそれぞれかと思いますが、とりあえずUSENはその「返さなくていいお金の比率」が14.9%ということですね。
ちなみに、USENを吸収合併し、持株会者に移行した際、減資しているため、この比率が低いということも言えます。
自己資本比率については、上記のとおり、USEN株式会社を子会社化した時の長期借入金の増加と、持株会社化に伴う資本金の減資が主な理由ですが、定期的に返していくにしても、14.9%という数字がどうなのかというところは、一般的な会社と横並びで比較したりで自己判断してみましょう。
自己資本比率をどう判断するか
ちなみにこれはあくまでもぼくの所感ですが、借入をして事業するということは素晴らしいことだと思います。
経営陣が、「この事業が伸びる!」と思えば、企業として、事業に投資すべきだと思いますし、投資のうまい会社はやはり伸びます。
有名なところだとソフトバンクグループです。
ソフトバンクグループの自己資本比率は22%ぐらいですので、USEN-NEXT HDはなかなか攻めの姿勢と言えるでしょう。
しかし、実際にUSENを吸収合併してから売上も利益も伸びていますし、上記のとおり、これから伸びていくであろう事業が目白押しで、有利子負債の返済も計画どおり進んでいますので、そこまで気にしなくていいのかなと思います。
ちなみに、もしこの財務体質で、キャッシュフローがトータルでマイナスの場合は、資金調達せざるを得なくなるので、みなさんの嫌いな「増資」が待っていることになります。
今は、利益があるから借金を返せていますが、利益が出ずに借金が返せないとなると、株式を新規で発行して資金調達をするという感じです。
こうして、財務基盤とキャッシュフローを読むことで増資のタイミングは大体わかるので、読めた方がいいかと思います。

有価証券報告書のリスク欄は要確認!
さて、有価証券報告書の中には、事業のリスクに関する記載があります。
個人投資家は良いことばかりを調べがちですが、こういったリスクがあるということを認識したうえで売買するようにしましょう。
知らなかったでは済まされませんし、機関投資家等のプロは必ずリスク管理をしているからです。
個人投資家だけがやらなくていいわけがありません。
さて、USENの主なリスクとして、いくつか記載がありますが、上記の長期借入金についても記載がありました。
財務制限条項が取り交わされていることが記載されていますので、もし何かあった場合に、知らなかった!ということにならないようにしましょう。

と、このように、良い面・悪い面、両方から見て、総合的に判断したうえで売買することをオススメします。
また、これはどんな銘柄についても言えることですので、この会社に限らず是非、他社を調べる時にも参考にしてください。

↑お金の生存戦略「THEO」について↑
株式市場では、初心者もプロも一つの戦場で売買しています。
個人投資家と言えど、プロが知っているような知識や情報は当然のように知っておかなければ負けるべくして負けてしまいます。
AIが自動で資産運用してくれるサービスもありますので、リスクヘッジの一つとして活用することをオススメしておきます。
債券や現物資産も組み合わせて運用するため株式市場全体が荒れるような場面で守備力を発揮し、資産運用に一躍買ってくれますよ(実体験です)。
この記事がおもしろいと思えたら、うちのハリネズミをクリックお願いします^^(ブログのランキングに反映されるみたいです笑)
また、家族や友人、投資家仲間にも広めていただき、広く読んでいただけると幸いです^^よろしくお願いします。
にほんブログ村

コメント